見えない三日月へ

By | 2015年5月12日

三日月の夜に想いを馳せて

満ち欠ける月に
照らし出されて
青白く光る
テーブルのグラス

時計の針は
明日を超えた
流れる時間に
取り残された

大切な人は何も言わず
手の届かない場所へと行った
静寂告げる水面の青は
悲しみ湛える空へ帰る

一人で歩いた暗い夜は
崩れ落ちそうなほどに脆く
迷わないように求めていた
僅かな光さえ

お願い、離れ離れに
なんて辛いだけだろう
小さな三日月は今も
雲の上

鏡の代わりに
用意したキャンバス
手に取った筆は
心を描いた

やるせない思い無下に晒し
冷たくなる身体を感じた
立ち止まり空を眺める間に
居場所をいつしか失ってた

ただ安らかな時間が欲しい
暖かな日々を過ごしてたい
手探りで進む先の道を
優しく照らして

さよなら、なんて言葉は
最後まで言いたくないの
小さな三日月は今も
雲の上

陰る青空
大気は薄く
落とす木陰はそう
痛み包み込んで

あぁ、窓辺に飾る景色と
迎えた9月16日は
見えない三日月にそっと
願い込めて

困り猫Pさんの曲に作詞させて頂きました。
「9月16日」って単語で分かる人は分かるかもしれませんが、
ルネ・マグリットの絵画「9月16日」をテーマにした曲です。

実は最初テーマを聞いたところ「ルネ」については名前しか聞いたことなくて、
9月16日の絵を調べる所から始まりました。
9月16日は暗い青空の様な夜空の様な中に大きな一本の木が立っており、
その前面に小さな三日月が描かれる不思議な印象を受ける絵です。

絵を見ながら曲を聞いてみるとすごく雰囲気捉えてる印象を受けて、
これならしっかりインスピレーション貰えそうだったので、
その感覚を持ちながらルネについても調べてネタを探しました。

9月16日の絵については色んな考察があるみたいなんですが、
大体この日にルネは余り良くない事が起きていたりして、
なんというか不運な暗いイメージが出てきやすかったです。
ですが、ただそれだけだと救いが無くて、この絵こそがそのルネに
救いの手を差し伸べる絵なんじゃないかと思い立ちました。

だから、暗い想いが続く前半の歌詞ですが、
最後は本当は雲の上にある見えない三日月が木陰の様な暗い場所にいるルネを
優しく照らして欲しいと、これからの人生が安らかであることを願う様な、
平和で優しいイメージで締めました。

ルネの描く絵は不思議な印象を受ける物が多く、この9月16日もそれに漏れない物だと思います。
そんな印象も感じつつ、その中に含まれる優しさや願いなども各々感じてくれれば幸いです。


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